パシュートの悲劇は自ら蒔いた種です


昨日、帰宅後に書いた内容は「15日付け」のつもりでしたが、16日にしてしまっていた(汗)まあ、今日は短くしか書かないので、同じ日付で追記。


女子のパシュートですが、日本はまさかの転倒で指定席の4位。

最初こそ、「惜しい!!」と思っていましたが、こう何度も続くといい加減飽きますね。

今は、高橋大輔君を待っていたのですが、滑走順が最後(最悪とまでは言わんがどうもくじ運がないね)ということで、当分出てきそうもないのであきらめました。

転倒寸前まではリードしていたのに。勝っていたかも知れないのに。さぞかし皆さんがっかりしたことでしょう。

私は、前述の通りがっかりというかもう4位にうんざりしてしまいましたが、今回のこの転倒。私は、「不運」で片付けられる事ではないと思っています。

話は準々決勝にさかのぼります。日本は、ノルウェーと対戦しましたが、レース自体は秒近く遅れをとり、かなりの劣勢を強いられていた。

その時、ノルウェーの選手が、それこそ今回の日本のように転倒してしまい、日本はいわば「たなぼた」で勝利をおさめたのは周知の通りです。

この後、日本選手がインタビューに答えていたのですが、その内の一人が、こんな発言をしました。

「日本のラップがあがってきていたので、普通にレースをしていても勝っていたと思うんですけどねぇ」

これを聞いた時、凄くショックを受けました。

勿論、どんな形であれ、勝ちは勝ちです。レース内容に関しても、素人目には大劣勢に見えましたが、本当に勝てていたのかも知れないし、そうでないにしろ、何らかの手ごたえを掴んでいたのかも知れない。

今回の勝利に関して、どのように考えようが、どのように受け止めようが構いません。

ただし、上記の発言は、どう考えてもスポーツマン精神に反する。

何故、もっと謙虚で居られないのか。転倒してしまったノルウェーの選手達への配慮はないのか。

建前でも、良い。「折角貰ったチャンスなので、精一杯頑張ります」とか言えば済むのに。

どうしてなんだろう。

心の奥底で、転倒した相手を馬鹿にしていたんじゃないのか?

自分達には起こりえないとでも思っていたのか?



今回の転倒は、そんな甘っちょろい気持ちが引き起こした「必然」である気がしてならないんですよ。

また、スポーツの真髄は、「相手を敬う」という事に尽きると思うんです。

サッカーのユニフォーム交換、野球やテニスの試合の後の握手等はその象徴。

「相手を敬う」気持ちさえあれば、あんな不用意な発言は無かっただろうし、単なる「たなぼた勝利」ではなく、色々な事を得られたレースになっていたと思う訳です。

一応書いておきますが、インタビューに答えた人が悪いとか、転倒した人が悪い、という意味ではありません。

チームで行う競技ですから、最終的に、チームとしてこのような状態でレースに臨むことになってしまったのが残念だな、という事です。