歯医者珍道中


本日は歯医者。都内某有名大学病院。

別に何処か悪いわけではありません。定期検診って奴ですね。

実は、半年〜1年に1度行けば良いはずの定期検診に私が行くのは、今月2回目の事。

なぜかというと、歯石を取る前に、歯磨き検査だということで、歯科衛生士の指導の元、歯を磨いていたら、時間がオーバーしてしまったから。

ということで、歯石を取るからもう1度来てくれと言われていたのです。

ちなみに……。小児科です(爆)もう成人しちゃってる訳なんですけど。

おかしな話なんですけどね。幼少時から、同じ医師にずっと診てもらっている関係で、こうして成人した今でも小児科に通っている訳なんですね。

私のような例も少なく無い様なのですが、実際行っても見掛けないし、子供ばっかで一人だけ浮いているし、あまりよい気分ではない。

さて。待合室の片隅で待機していると、

「○○くん、7番へどうぞ〜」

俺のことか。しかし、すぐには席を立たない。何故かって?

今すぐに起立してしまっては、俺が○○くんだとばれてしまうではないか!(笑)

くんなんて呼ばれる歳ではないのだ!(笑)

暫く、放送など意に介さないフリをしてカモフラージュしつつ、徐に席を立つ(ってか、あんんたなんか誰も気にも留めてないって)。

担当医の横にいる助手のお姉さんは先日来た時と一緒。メガネの素敵なお姉さん(おいおい)

前回もそうでしたが、話しやすい方だったので、べらべらと喋っていると、担当医が来て一言。

「じゃー、歯磨いてこようか?」


え!?それ前回と同じ展開だろ!?

が、反論するまもなく、椅子に寝かされ、何やら歯を赤色に染められる。

小学校とかで歯磨きの練習につかったあれだ(笑)

「染まりやすい奴染めておきましたぁ〜」

とかほざいているのはもう一人の助手の方。おのれ余計な事を。

そして、染まった様子を突如ポラロイド写真に収め出す面々。

口を固定されているこちらとしては、反論の声を発する事ができない。

何やら、口内の改善の課程を保存したいらしい。

で、歯磨きに向かわされる私。前回担当した歯科衛生士の方が不在な為、メガネの素敵なお姉さんが面倒を見てくるらしい。

やったー!(゜∀゜)

〜数分経過。

えーとなんかすっげー厳しいんですけど。

どこに刃先が当たっているかとか、奥歯を磨けているかとか、ハードなんですけど。

磨いているところをじーっと見ているので、こちらとしても手が抜けない。同じ所を20〜30回以上、丹念に磨く。手を離したいが離せない。

滅茶苦茶肩がこる。っていうか暑い!!!

「ごめんね〜スパルタかなぁ〜あはは〜」

あはは〜ではございません。

奥歯を磨いていると、

「磨けてるかチェック〜」

と言いながら、無理やり口をこじ開けて中をチェック。そんなことされたら歯ブラシの入る余地がありません。

きっついな〜。トホホ……。歯磨きで汗ダラダラって馬鹿ですかわたしゃ。

すると、メガネのお姉さん。

「あ、ちょっとそのまま磨いててね〜」

と言い残し、何処かに行ってしまう。どうしたんだろうか?疑問に思っていると、なんとまあ。



彼女は団扇を持ってきて、おいらを扇いでくださいました……。


……!!

「いやいや、そんなことして頂いたら悪いですよ……」

「いいよいいよ、頑張ってるんだから」

……!!!!!


好きになりそう 少し感動してしまいました。

結局、歯磨きは無事に終了。

どうやら、歯ブラシの持ち方が間違っていたようで、ブラシの当たり方が疎らになっていたらしい。

実際、歯ブラシの持ち方を直したら、思いの他まともに磨くことができた。

お姉さんも褒めてくだすった……わーい(=▽=)(お前何歳だよ)



さあ、いよいよ歯石を取るのか・・・・・・と思いきや、担当医は他の患者につきっきり。

「今日は先生になんて言われてきたの?」

とメガネのお姉さん。

「いや、歯石を取るから、もう1度来いと先生がおっしゃったので……」

と話すと、メガネのお姉さんが直接確認に行く。すると。

「え〜。今からじゃあ遅い〜」



はーーーーーーーーーー!??!?!>!>!>!>!


「そういう事は先に言ってくれなきゃ〜」


……ざけんじゃーねえーーーー!!!!!!(キッズウォー?)

貴方が歯石取るから来いって言うからこっちはわざわざ時間つくってくぁwsでふぇftgyftgyふじこ


「……今の、聞こえた?」

苦笑いを浮かべながら、メガネのお姉さん。

「ええ、聞こえましたよ……」

落胆の意をはっきりと込めて。

「あのね、歯が汚れている状態で、歯石を取ってもあまり意味がないんだよね。だから、その前に歯磨きをしたんだと思うんだけど……」

親切に理由を説明してくれるメガネのお姉さん。あんたは良い人だね。

「とりあえず、8月中にもう一回きて〜」

悪びれる様子も無く担当医の無情の通告。

ああ……折角来たのに何も進展がないだなんて。

歯を綺麗にしておけって?一生懸命磨いていったんだけどな〜。

「そんなにがっかりしないで〜。今日やったみたいに磨けば次は絶対大丈夫だから」

なんかお姉さんの良い人っぷりが特筆物なんですけど(笑)恋に落ちる勢い・・・・・・とか冗談言っている場合ではなく、仕方なくこの日は帰宅。

また行かなきゃ行けない。ガックシ。


次行く時もメガネのお姉さんが居るなら行ってもよいけどさ(笑)そんな保障ないですしね。

取りあえず、お姉さんの教訓を胸に、しっかり歯を磨くしかございませんな。



……祇園精舎の鐘の音 諸行無常の響きあり。(平家物語

……花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに(小野小町


……いや、感傷に浸りたかっただけさ。深い意味はない(笑)