かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜 最終回


最終回を迎える段階で、確実に言える事が一つありました。

結末として何パターンか考えられるが、

はずむととまりがくっつく可能性は考えられない

まあ、少し考えれば解ることなんですが…ね。それだけにとまりちゃん派としては心中複雑。

ワイルドアームズ2を思い出すなあ。何度もこのゲームの名前出していますが、私のインターネット人生における原点ですので許していただきたい所。

主人公のアシュレーには、故郷で帰りを待つ幼馴染のマリナという人が居て。

で、共に旅をしていたりルカという子は、一方的にアシュレーに想いを寄せるんですが、若干14歳(だったよな?プレイしたとき同世代で妙に共感したんで)の彼女は、いくら背伸びしてもマリナの存在を覆すどころか、女性としても見てもらえなかった。

アシュレー×マリナ(アシュマリ)派と、アシュレー×リルカ派(アシュリル派)という派閥のような物がファンの間でありまして。

当然後者だった私は、必死にアシュリルをテーマにした二次創作(SSとか)を書きまくっておりました。

解りますかね?マリナという存在の絶対性(マリナの存在がアシュレーの闘うモチベーション)、低年齢を言い訳に女性として見てもらえない事。

どうあがいてもアシュレーとリルカというカップルは成立し得なかったんです。




って、脱線しすぎだ(笑)要するに、贔屓のキャラクターが悲しい思いをするのがわかりきっていたので辛かった、それだけってことでよいです(笑)


やす菜は、弱すぎた。他人を認識できない病気を抱えていて、そんな彼女が唯一心を許せるのははずむしか居なかった。

一方のとまりは、幼い頃から常にはずむをリードしてきて、今も部活では部員達を牽引するような存在。

この二人を天秤にかけて、どちらにより必要とされているかと考えたら、前者を選ぶのが必然です。

しかし、いくら気丈に振舞っていようが、男勝りであろうが、とまりの一人の女性。

弱い部分、女性らしい部分をたくさん抱えているが、それを表に出さずに(出せずに)居るだけの事。

とまりにだって、同じくらいはずむが必要だったに決まっている。それだけに切ない。



上記のような観点から、「はずむ(の事が)必要なのはやす菜だ」と思ったとまりは、自らやす菜の元に赴き、

「最後に一日自分と遊んでほしい。そうしたら、貴方の事は諦める」と告げます。


そうして、この後は、二人きりで思いっきり日が暮れるまで遊びます。

そして、「思い出の川」のほとりで、お別れの時。

とまりは「やす菜が待ってる」と自分の元を去るよう促しますが、この辺の台詞回しは、王道ながら秀逸。


「私は大丈夫。はずむは私の中にちゃんと居るから。…私の為に河を渡ってくれたはずむは、私だけの物なんだから。将来、私の子供や、はずむの子供に「この人は、私の為にこの川を渡ってくれたんだ」ってじまんしてやるんだ」


まだはずむが男性であった幼い頃の話。はずむは、とまりとの結婚の為に、そこそこ幅のある川を、飛び石を伝って渡ろうとしたエピソードがある。まあ、後付けさくさく(笑)なエピソードなんですが。

今でこそとまりとやす菜の間で揺れていて、しかもやす菜に気持ちが傾きつつあるが、少なくともこの時は、とまりだけを見て、とまりだけを想い、とまりだけの為に川を渡ったわけですね。そんな貴重なひと時は、彼女にとって宝物であると。

去り際に、はずむととまりとの思い出が走馬灯のように画面に流れてくる。正直ほろりと来てしまいました。

はずむと別れたとまりはその場で泣き崩れます。

その様子を遠くで見ていたあゆき(何なんだこの人はw)が、傍に歩み寄り、肩を貸そうとしますが、とまりはそれを拒否。

「肩はいらないよ」

そして一言。

「…私には、自分の足があるんだから」

名台詞降臨。



これが20分くらい(30分番組)続いたんで、やす菜どうすんだよと思っていたんですが。

先週の段階で、やす菜は疎開(違)を決意していました。やす菜は、はずむに断りもなく彼の元を去ろうとする。

ホームに入ろうとするその時、はずむがやす菜を呼び止める。

そして、「僕はやす菜ちゃんと一緒に居たい」と告げる。

するとどうでしょう、やす菜の視界がぱあっと明るくなり、目に映る人々を覆っていた雲が見る見る晴れていくではありませんか。

女性でなく男性までも。

そして、結ばれた二人は幸せに暮らしましたとさ。とまりは友達としてはずむとやす菜を暖かく見守るのでした。はいめでたしめでたし。


はい、ギャルゲー風に言うと、やす菜エンディングです。どうもありがとうございました。

…けっ。っつーか、やす菜エンディングなのに、とまりに圧倒的に時間が割かれているのはどういう仕様なんだこれは

病気あっさり治るんだ。もっとはずむはかっこいい台詞を吐くんじゃなかったのか。

やす菜はやす菜で、はずむの元から去る決意したんじゃないのか。

なんかこう、素敵なやりとりがあるんじゃないのか?

こんな感じでさ。めんどくさいから台詞だけしか書かんけど。



は「やす菜ちゃん!!!」

や「はずむ君…」

は「僕は…僕は、やす菜ちゃんと一緒に居たいんだ!!」

や「…本当に?」

は「うん!!僕には、やす菜ちゃんが必要なんだ!!」

や「…ありがとう。…凄く嬉しい。…でもね」

は「えっ?」

や「私は、あなたとは一緒に居られないの」

は「…ど、どうして?僕は、僕はやす菜ちゃんが…」

や「私の病気ね。酷くなる一方なんだ。このままだと、何も見えなくなってしまうかもしれない。そうしたら…はずむ君に物凄い迷惑を掛けてしまう…。今だって…」

は「そんなこと…」

や「…私ね。はずむ君が大好き。…だからこそ、はずむ君には幸せで居てほしい。私のせいで、はずむ君に何かを犠牲にしてほしくないの」

は「やす菜ちゃん…」

や「…とまりさんとはずむ君って、凄くお似合いだと思う。とまりさんは凄く良い子だと思う。…あんなに気兼ねなく離せる友達って、私初めてだったから。とまりさんと居た方が、きっとはずむ君は幸せ…」

は「やす菜ちゃん!!!(ぎゅっと抱きしめる)」

や「はずむ君…」

は「やす菜ちゃんを選んだのは、僕が誰よりもやす菜ちゃんが好きで、一緒に居たいからだよ。病気のことなんか関係ない」

や「はずむ君…」

は「何かが見えなければ、僕がやす菜ちゃんの目になる。何か恐いものがあれば、僕がやす菜ちゃんの盾になる。…やす菜ちゃんは僕が守る。そう決めたんだ。一番大好きな人だから…」

や「はずむ君…!!」

これで、キスでもしたところで、見えるようになったぁ〜♪でよいんでないの?





うーん、まあいっか。終わり方はともかく、番組は面白かったし…エピローグ風景を見ながらそう思っていました。

ところが、終了かと思ったその時事件が…。


やす菜が、何か強い決意を秘めたような固い表情で、はずむに何かを告げます。

「はずむ君、あのね…」

その後、はずむがとまりの元へ行き、一言。

「とまりちゃん!!あのね…」



FIN





なんじゃこりゃーーーー!!!



何なのよこれは。やす菜は何を言ったのよ???


何で最後に含み残すんですか…。これってあれか?脚本の花田十輝の手法なのか?


花田十輝という人は、実はあのローゼンメイデン・トロイメントの脚本も手がけているんですが、あの作品の最後に含みを残しすぎています。

○ドールズ復活したけど、蒼星石雛苺(特に原作では健在の雛苺)どうすんだよ

○最後に出てきた本物の第7ドール(薔薇水晶?それとも原作で言う白薔薇雪華綺晶(きらきしょう)?)っぽいは何なのよ?

○「アリスゲームだけがアリスになる方法じゃない」って、他にどんな方法があるのさ


等など。


わざとやってるのかねえ…。それとも、ちゃんと意味があるのか?


…はっ!?まさかこういうことか!?


「はずむ君、あのね…。私、今まで男の人が見えなかった。だけど、こうして見えるようになって解ったの。やっぱり、私は女の子だったんだなって」

「えっ?」

「好きな男の子…できたんだ」

「…えええっ?」

「だから、はずむ君…。親友に戻ってください」


そうか、そういうことか!!(爆/マテ)

それなら、ということではずむはとまりに付き合ってとでも言いに行ったか?だとしたら調子が良すぎるというか、あまりに節操ないな。



…まあ、実際なんだったのかはわかりませんが、何故このような筋書きを作ってみたかというと、作品の途中から、普通の恋愛物になってきて、女性同士である必然性がなくなっていたからです。

結局、流行の百合に乗っとけーってだけだったのかいね。


ああ、随分ぐだぐだと書いてしまったもんだw