久しぶりの幻球争奪戦
前回の日記で書いたように、サブカードでの自力強者という目標を達成した私は、久しぶりにメインカードでの公式戦プレイを解禁し、目下イベント開催中のSPA!CUPに参戦することにしました。
その時、久しぶりに発生した幻球争奪戦の内容が、非常に熱いものであったので、この場にその時の対局の模様を記しておきたいと思います。
対戦相手は、下家に入った同じ賢者の方。しかし、トップラス（＝３個減）での降格戦という表示が。相手も簡単にはあきらめないでしょうから、厄介になりそうです。
東一局、いきなり対面の親から３順目リーチが入ります。現物以外通しようがないノーヒントのリーチ。
私は、最初は現物、次は上家に合わせましたが、下家が打った９ピンがリーチの高めにストライク。
メンピンイーペーの５８００。仕方ない打ち込みだと思います。が、私にとってはラッキーな展開。
その後、若干平たくなっての東３局、私の親。６順目くらいで、早々とドラの９索待ちのチートイドラ３のテンパイが入ります。
ツモればハネますし、とりあえずダマテンに構えますが、なかなか出ません。また、一つ気になることが。
下家が、早い段階で６索を二枚切り飛ばしていたのです（一枚ツモ切り）。本来、有用な牌である６索の出が早い理由として、スジにかかっているドラの９索が手中にある可能性が考えられます。通常、６９索とあれば、９索はほぼ不要です。７索引きも８索引きも、６索でフォローできますから、さっさと９索を切るのが普通です。しかし、今回は９索がドラですから、逆の理屈が成立するとも考えられます。一番可能性が高いのはドラがトイツであること。
しかし、そんな事はわかりませんし、７８９９とあったりすれば一枚零れるかもしれません。
しかし、事実なかなか出てきませんから、このままダマテンで直撃を意識しつつも、待ち頃の牌を引けば、入れ替えてリーチという選択肢も必要かもしれません。
結局、待ち頃の牌を引かないでいると、上家からリーチがかかってしまいます。こうなると、もうドラを打てません。下家も当然打たないでしょう。
しかし、こちらとしても勝負手です。まだ山にいる可能性だって十分にあります。とにかく、降りる選択肢が無い以上、ツモ切りで追いかけることにしました。結果、数順後、見事に９索ツモっての６０００オール。確認すると、９索はやはり下家に２枚。ラス牌だったのです。
ラッキーでした。でも、これで勝ったでしょう。
しかし、やはり降格戦の下家はそう簡単に死にません。一本場、下家が明らかにピンズの一色手の捨て牌。当然、ピンズを絞りに絞って流局させますが、下家には面前で倍満テンパイが。いやな感じです。しかも、相手はラス親なのです。
オーラス、とにかく流したい私は、８筒をポンしますが、その直後に親リーチが入ってしまいます。行けません。降りていると、下家がツモの声とともに手を開き…。
リーヅモ白中ドラドラ、６０００オール。一発でまくられてしまい、まさかの球一個取られる結果になってしまいました。
８筒ポンが悪手だったかどうかはわかりませんが、私にとっては当然の仕掛けで後悔はありませんでしたし。最後に諦めないで打ってきた相手を評価すべきです。ですから、悔しさはありましたが、すがすがしさがありました。
連コインすると、再び同じ人との球戦！リベンジの機会を得て気持ちが昂ります。今度は、相手が上家で出親。
先程の勢いそのままに、さっそく上家の親リーチが入ります。下家の追っかけが入りますが、軍配は上家に。この待ちが、６−９筒まちだったのですが、この時私は６筒をアンコで抑えていました。…そう、先ほど私がラス牌をツモった時と状況が似ていませんか？先行されましたが、これは勝ちフラグな気がして仕方ない私は、ひとりほくそ笑んでいました。
しかし、そんな私の思惑とは裏腹に、上家はさらにあがりを重ね、差を広げられます。
２本場、流石にこれ以上連荘させられない私は、ドラの５索（しかも赤）が浮いている不安定な状態から、発を一枚目で仕掛けます。
通常の私のうち筋ではあまり好まない仕掛けでしたが、これが効を奏し、ドラを重ねます。しかし、再び上家の親リーチが…。
私も遅れてテンパイが入ります。
５５７８９索 ４４萬 何かチー 発ポン
場に萬子がかなり安く、４萬は狙い目ですが、場に一枚切れています。
その後、３萬を引いてきます。両面への手変わりがありますが、５萬が３枚、２萬が一枚飛んでいます
リーチ者の捨て牌に１萬と６萬が切れています。
５萬が３枚飛んでいて、１萬が通っていますから、４萬はワンチャンスですし、恐らく通ります。しかし、ノーチャンスではありませんし、両面に変えても、２−５萬のスジは、もしかしたら親にあたる可能性もある筋ですし、その待ちも４枚しかありませんから今と１枚差です。
一打目が１萬ですから、ペン３萬も考えづらいので、ここは３萬をツモ切る判断をします。直後、下家に２萬をツモ切られて倒れそうになりましたが、直後の上家の捨て牌がなんと４萬！！８０００直撃です。
やはり勝ちフラグだったか。よしよし…。しかし、そう甘くはありませんでした。
東２局、親番でしたが、ある程度手がまとまった所で、下家からリーチが入ります。
危険牌を打つ気はありませんでしたが、ある程度まとまっていましたので、形を崩さずに対応していました。
そこにツモった６萬。既に６７８萬でメンツができていて、下家の現物です。ツモ切ると、なんと画面が固まります。
「ロン！」
なんと上家から雷撃が…。タンピンドラドラの８０００点。現物待ちにやられてしまいました…。
しかし、私は引きずることはありませんでした。
というのも、私はリーチに対してベタオリしていた訳ではないのです。無警戒は反省すべきなのは確かですが、リーチが入っていたから、現物だったから打った牌ではないのです。つまり、俗に言う降りうちではありません。
それなら、引きずっても仕方ありません。再度逆転することを考えるだけです。
東３局。
引きずらないとはいっても、私にもう親番はありません。つまり、細かい点数であがることができません。２０００や３９００であがっても、相手を楽にするだけ。
そして、このような手牌に。
１３４５６７８萬２３４７索５６６筒 （ドラ:６索）
さて、この形から何を切るか。
手なりなら１萬を切れば良さそうな所です。タンヤオがほぼ確定できますし、ドラ引きでの両面リーチで満貫確定です。
しかし、私はこの形から打５筒としました。んっ？と思う方がいるかも知れません。
しかし、某漫画でも似たような事を言っていましたが、このような形での５６６筒の部分は、実はそこまで良い形ではありません。
１萬を払った場合、テンパイになる牌のうち、引いて嬉しいのは、６７８索４６筒です。まず、７筒引きでは両面テンパイにならず、タンヤオのみの仮テン単騎になることが一番のポイントです。そして、４筒を引いても自分で２枚使っている亜両面です。６筒引きは３面待ちで絶好ですが、２枚しかありません。
それに対して、１萬を残した場合、嬉しいテンパイは、２９萬、６８索の４種。若干不利な印象もありますが、すべての場合で満貫を期待できるというのが大きな武器になります。
２９萬引きでは、一通確定のリーチが打てます。ツモれば満貫です。６索引きなら満貫確定リーチ。８索引きでも、高め安めの差が激しいですが、６索で満貫、高めツモって裏１でハネ満まであります。
もっとも、今回は、赤入り麻雀ですし、一発や裏ドラもあります。私も、特に条件がなければ１萬切ってると思います。仮に、仮テン単騎になっても、役があってあがれますし、萬子を伸ばして、タンヤオ確定の３面待ちリーチ、ツモって裏１で満貫…なんていうのも現実的です。通常はむしろその方がいいと思います。
しかし、この場合は、たとえば仮テンをツモってしまったり、余所を伸ばすにしても、タンヤオが消える最終形が多いので、結果安手になる可能性もかなりある、という点が問題で、そうなった場合は相手が楽になるだけ、な訳です。
そういう意味で、５筒打ちは、柔軟性には恐ろしくかけますが、明確な意思のある一打、と個人的には思うのです。
さて、ここからは結果論でしかありませんが、実戦ではどうなったか。実戦では、２順後に７筒を引きました。
あそこで、１萬を切っていれば、７索単騎か、６筒の中ぶくれ単騎に受けるしかありませんでした。（ここで７筒をツモ切る選択肢があるなら、最初から５筒切っているべきです）
そして、次順に引いたのは８索。先ほどあげた４種の中では一番微妙な牌かもしれませんが、それでも目指していた聴牌です。
当然、即リーチとすべきでしょう。９索が出てしまったらどうするかは人によるでしょうが、私は直撃以外は見逃すつもりでした。
私のリーチの直後、対面は私の現物を打ってきました。そこでラグがかかります。
「チー！」
上家の争奪相手のチーが入ります。しかし、それがなんと、自分が切っている牌を鳴いてのものでした。
恐らく、私のリーチの一発を消すために、でき面子から無理やりチーしたのでしょう。当然の判断だと思います。思いますが、その鳴きの結果、神の手が…！！！
ド高め６索をツモって、裏ドラは乗りませんでしたが、２０００４０００！！これで、オーラス３９００で逆転できます。
判断が結果的に噛み合い、ノリノリの私に、オーラス、注文通りのドラドラの手が入ります。
食いタンで仕掛ける気満々でしたが、そこで一つ判断を迫られます。
５６７７９索の形の所に、上家から６索が出たのです。食いタンで仕掛けますから、この６索は鳴いて良いところだと思います。シャンテン数は変わりませんが、タンヤオ確定できますし、確実に９索は切るのですから。
しかし、この急所をさばいた所で、まだ他のメンツが確定していませんでした。長考しましたが、ここは我慢。メンツが決まってから仕掛けたい。
その結果、３索４索とツモり、索子の形が盤石に。結果、
３４５６７７索５６８８筒４５６萬 （ドラは何か一枚と、赤が一枚ありました）という完全イーシャンテンに。
対面から出た８筒を当然のポン、打３索とし、その後あっさり高めの４筒（安目でもトップだったけど）をツモって、見事逆転勝利を掴むことができました。
私も、劣勢の所から、相手をまくるためにいろいろと手を尽くして、それが実ったことが本当にうれしかったし、きっと、先ほどの争奪相手もそうだったはずです。お互いが、一生懸命勝負にこだわった結果だと思うので、本当に熱くて良い勝負ができたと思うんです。
基本的に、球戦て胃がキリキリするんですが（爆）、こんなに楽しかった球戦は久しぶりです。対戦相手の方、ありがとうございました。
うん、麻雀って面白いよね。
